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アニーリング
ボロシリケイトガラスはソーダガラスほど熱衝撃に敏感ではないものの、キルンでアニールすることは必要不可欠です。小さい作品などには炎によるアニーリングも可能です。しかし厚い彫刻作品や複雑に組み上げられた作品にはアニーリングは不可欠です。キルンのプログラムを設定するのに役に立つアニーリングチャートを紹介します。
ボロシリケイトアニーリングチャート(ノーススター)
基本の考え方

徐冷温度でのキープ時間: 0.25インチ(約6ミリ)毎に1時間。
– 50度: 作品が6ミリ未満ならキープ時間の半分。6ミリ以上ならキープ時間と同じ程度かそれ以上。
– 90度: キープ時間の約4分の1
– 175度: キープ時間の約4分の1
– 300度: キープ時間の約4分の1
*吹いた形は壁厚を2倍として考える
*鮮やかな色発色を得るために数分間だけ徐冷温度よりも38〜65度上まで上げても徐冷のプロセスには関係ない。
クリアの重要な温度
作業温度: 1220度
軟化点: 820度
徐冷点: 565度
歪点: 515度
より十分なアニーリングが必要となる要因
・作品の複雑さと鋭角の量。
・作品の厚みの変化量。
・炉自体の熱勾配(より大きな窯でより顕著。放射冷却/加熱速度による影響)。
・複数回の再加工および冷却スピード。
色ガラスにはガラス以外に発色剤として金属などが多く含まれているため十分なアニールが必要ですが、クリアガラスで単純な形の場合ノーススターのアニーリングチャートほど入念にアニールする必要はありません。
実際、理化学ガラスのメーカーでも1時間キープし窯の電源を切って自然冷却し、200度を下回ったら窯のふたを開ける。というアニールをしています。複雑な形や厚みが5mm以上ある場合は入念にアニールした方が良いでしょう。
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