
GlassAlchemy
boromaxというブランド名で色ガラスを製造する米国企業。Northstarに勤めていたヘンリー・グリメットが独立しオレゴン州ポートランドで創業した。膨張係数(COE)33前後。

Red Crayon, 104 レッドクレヨン
概要: 非常に濃い鮮やかな赤
制作のヒント: 炎の外側で余熱し、急激な加熱を避けて下さい。
レッドクレヨンは見たまんまの色を得ることができる不透明色です。
インケースせずに炎の先で作業するのが理想ですが、トーチヘッドに近いシャープな熱い炎に素早く通すようにしても作業できます。レッドクレヨンは温まり熱が内部に浸透されるまで時間を必要とします。少しの我慢と部分的に急加熱することさえ避ければレッドクレヨンはスムーズに溶けるでしょう。つまり炎を絵筆と考え溶かしたい場所の周りを炎のなかで軽く動かします。
この色は吹き、スカルプト、ムリーニに向いています。クリアの層の間にインケースすると、色が薄くなり始める前に薄く吹くことができます。

Lipstick Red, 105 リップスティックレッド
概要: 濃い鮮やかな赤。完全なフェードカラー
制作のヒント: 炎の外側で余熱し、急激な加熱を避けて下さい。
レッドクレヨン,104 よりわずかに深い色合い。この不透明で甘美な赤はGAカラーパレットの最も純粋な赤からGA Sangriaの間を埋める色です。リップスティックには濃さがあり薄く吹いたり、細く棒引きすのにとても良い。いくつかのの明るいクレヨン色より固い作業特性があります。熱をゆっくりと浸透させるためにリップスティックは普段の作業エリアから2.5〜5cm遠く離して作業してください。色の層がインケースされていない状態で最低でも3mmの厚さがあれば滑らかな仕上がりになります。

Sangria, 106 サングリア
概要: 以前はインディアンレッドクレヨンとして知られていた色。赤褐色の深いワイン色。 サングリアはスペインやポルトガルでよく飲まれているフレーバードワインの一種。GAカラーパレットの中で最も暗い赤。
制作のヒント: 炎の外側で余熱し、急激な加熱を避けて下さい。
この深く土っぽい赤は適切に扱われると滑らかでとても良く機能します。ニュートラルフレームで作業でき、厚いものや吹きではインケースなしでとても簡単に扱うことが出来ます。シャングリアを超酸化炎もしくはプロパンで長時間(1つの作品で2時間以上)作業すると色はオーバーワークになります。1mm以下に吹いた場合色が薄くなり半透明の深い赤になります。

Rozay, 1692 ロゼイ
概要: パープルレインのピンクバージョン。ロゼイはとてもポップで鮮やかで滑らかな透明なピンクです。
製作のヒント: ピンクの淡色を得るためにロゼイを重ねてみて下さい。もしくは鮮やかなピンクを得るために厚い部分に使って下さい。
ロゼイは見たまんまの色を得ることができる透明な強い明るさをもった鮮やかなピンクです。
安定していて扱いやすく吹きや厚い作品に向いています。ロゼイはクリアや色の上でも淡色として作用するためカラチューブに被せることもできます。棒引きした場合はとても明るいピンクになります。この色の鮮やかさは自然光が通り、反射されると様々な方法で現れます。いくつかの形では高反射率がポップになるのを助けていて、プリズムや光ファイバーに似ています。ロゼイは全ての炎の雰囲気で作業ができ、トーチでもキルンでも長時間作業できます。パープルレイン, ヘイタレード, ブリリアントブルー, レモンドロップのライナップのなかでもパーフェクトな存在です。

Half Blood, 1933 ハーフブロッド
概要:ハーフブロッドはとても愛されているセルフストライキングのドラゴンズブロッドの半分の強さのバージョンです。この色は炎の中で濃く鮮やかなルビーレッドにストライクするようにデザインされています。
細作のヒント: この色は冷めると色が戻ります。ハーフブロッドはキルンもしくはフレームでより深い赤にストライクします。
ドラゴンズブロッドの半分の強さ。これは私のカラーパレットに欠かせない色です。私は常に深いコパールビーのファンで, ハーフブロッドが出た時にはとても興奮しました。この色は長時間作業しても暗くなったり赤褐色へ移行せずより鮮やかさと透明さ維持する傾向のある美しいストライキングコパールビーです。色の層の厚さとキルンの時間と温度のコンビネーションによって多様な結果を得ることができます。ハーフブロッドは中空、固体での利用、深いインケースで作用します。 私のお気に入りのコンビネーションはハーフブロッドとパパラッジ もしくはアグアミントとの組み合わせです。

Dragon's Blood,1939 ドラゴンズブロッド
概要:ドラゴンズブロッドはセルフストライキングルビー色です。この色は炎の中で濃く鮮やかなルビーレッドにストライクバックするようにデザインされています。
製作のヒント:この色は冷めると色が戻ります。ドラゴンズブロッドはキルンとフレームでより深い赤にストライクします。
これは私が手に入れるのをずっと待っていたオーバーストライクや赤褐色へ変色しない深いルビー色のセルフストライキングカラーです。ドラゴンズブロッドは表面での作業、インサイドアウト、固体や中空のスカルプトで使用でき、より鮮やかなルビーへ仕上げるために異なった濃度へ薄めることができます。コイル巻きされたゴブリンの頭の例では、まだ光が十分に通過する透明ですが、これは不透明に見える十分に暗い完璧な深いルビーへとストライクします。ドラゴンズブロッドを試しているときに、より明るく、鮮やかで、完璧なルビーを得るために私は2.5cmの肉厚のクリアチューブをドラゴンズブロッドで覆って薄く吹き上げました。クリアの層の間でサンドイッチされ、吹かれたたとき、このガラスのセルフストライキングのクオリティーとともにこの色が役に立つことがわかると思います。

Sunburst Orange, 202 サンバーストオレンジ
概要:この色は有機的なオレンジです。オレンジクレヨンほど鮮やかではなく、サンバーストオレンジはラスタゴールド とオレンジクレヨンの完璧な中間色です。
製作のヒント: 炎の外側で余熱し、急激な加熱を避けて下さい。
とても鮮やかで美しく、それでいてナチュラルなトーンのオレンジ。この色は暖色のクレヨンパレットをより完全なものにしています。サンバーストはあなたが望んでいるであろう不透明の全ての作業特性を持っていて、溶けたとき、塗ったときには滑らかでクリーミーです。分離点でロッドから昇華する傾向が少なくプロパンを使った超還元炎や様々な作業エリアを含む多様なフレームセッティングで容易に扱えます。1mm以下に棒引きしたり薄く吹くと色はわずかに半透明の乳白色の仕上がりになります。色の層が3mm以上であれば色の濃さはそのままで鮮やかでしょう。アグアアジュールと色の相性が良い。

Orange Crayon, 204 オレンジクレヨン
概要:この色はとても鮮明で鮮やかな不透明のオレンジを提供するためにデザインされました。
細作のヒント: 炎の外側で余熱し、急激な加熱を避けて下さい。
オレンジクレヨンは名前に一致した色で濃い不透明の色は薄い吹きや棒引きにしても持ちこたえられます。フレームの適切なエリアで作業すればとても柔らかく滑らかに作用します。この色を長時間トーチヘッドに近いシャープ集中した炎のなかで作業しないでください。
オレンジクレヨンの薄い利用はがっしりとした不透明の層を必要とするためクリアへのインケースはボリュームが増えるでしょう。

Orange-Red Crayon, 208 オレンジレッドクレヨン
概要:とても鮮明な火のように赤いオレンジレッドカラー。暗い色と一緒に使うと鮮やかな赤が現れる。
製作のヒント: 炎の外側で余熱し、急激な加熱を避けて下さい。
この不透明色はオレンジクレヨンとレッドクレヨンの丁度間の色です。オレンジレッドクレヨンはインケースするかしないかに関わらず良く機能します。そしてオーバーヒートを避けるために炎の中間もしくは少し外側で作業をするのがよいでしょう。作品が軽やかに動かされている時はシャープなホットフレームの近くで扱えます。
オレンジレッドクレヨンは滑らかに作用し目立つ濃い色を必要とするスカルプトや吹き作品に使われます。
吹いたり伸ばしたりして薄くすることができ、薄まったミルキーオレンジになります。

Tequila Sunrise, 2380 テキーラサンライズ
概要:テキーラサンライズはパーシモンストライクの明るいバージョン。よりニュアンスのコントロールしやすくなっています。テキーラサンライズ=カクテルの名前。
製作のヒント:良く熱してストライキングの跡を消して下さい。得られる効果はどの位フレームとキルンストライキングするかによって決まります。
テキーラサンライズは作業中にストライクします。しかしガラスを溶かすために十分に熱していればクリアになるでしょう。異なったキープ時間で580度のキルンに入れると様々なストライクをします。ストライクのバリエーションは作品の厚みや全制作過程を通しての色の重なりなどに依存します。明るい透明な黄色はピンクっぽいオレンジの淡い赤に変化します。
作品を再び溶けた状態に戻せば再びストライキングプロセスがはじまります。私はインケースせずにこの色を使うのが好きです。還元炎や酸化炎を使う必要はありません。

Amazon Bronze, 287 アマゾンブロンズ
概要:日本の焼き物のようにデザインされた色。
制作のヒント: フレームもしくは580度でキルンストライクさせます。ニュートラルフレームで作業し、メタリックな効果を生むためには最後に還元炎で炙って下さい。
仕上がりの可能性の幅広さがアマゾンブロンズの最も良いところです。アマゾンブロンズをトーチヘッドと炎の先の中心(ニュートラルフレームゾーン)で作業すると赤っぽいブラウンが生まれます。
そして作品が完成したらプロパンを増やすことで表面にメタリックな雰囲気を生むことができます。、これは輝くコパー銅から美しい虹色までの幅があります。またメタリックな効果を得るために完成した作品を何度も580〜593度のキルンに入れることができ、わずかに青とパープルのラスターの仕上がりと、ときには緑とクリーム色が濃いブラウンとレッドの層の上に現れます。アマゾンブロンズはクリアやその他の透明色でインケースしたり被せたりしないほうが良く見えます。

Persimmon Strike, 2383 パーシモンストライク
概要:パーシモンストライクは陽気なオレンジを生みます。 あなたの製作上の意図とテクニックが仕上がりの出来を左右します。パーシモン=柿
制作のヒント: 良く熱してストライキングの跡を消して下さい。 得られる効果の幅はどれだけキルン、フレームストライクキングするかに依存します。
この素晴らしい色はほとんどルビートリプルパッションと呼ぶ事が出来ます。ストライキング特性の幅はルビーからパープルと青、黄色と緑。作業中は色が移り変わるのが見えると思います。どれくらいの厚みなのかと、どのポイントで色の変化を止めたいのかをよく考えなくてはなりません。例えばキルンの時間と温度の増加はルビーとパープルを異なった見た目の作品へとストライクさせるでしょう。

Acid Yellow Crayon, 301 アシッドイエロークレヨン
概要:アシッドイエローは最も低飽和率のクレヨンカラーです。私たちはこのカラーの限界を押し広げ、できるだけアシッドレモンイエローを維持したまま濃いものを作るよう努めています。
制作のヒント:炎の外側で余熱し、急激な加熱を避けて下さい。
このとても鮮やかな不透明のイエローはケーンにしても色を維持し、2ミリ以下の薄さにはにしない限り光を通しません。ニュートラルフレームで素晴らしい働きをします。そして短時間ならどんな炎の雰囲気でも扱えます。動かさずに超還元炎とシャープなホットフレームで作業しないでください。
アシッドイエロークレヨンの鮮やかさは様々なグラスアルケミーの透明色の素晴らしい裏打ちになりますし、また他の不透明色との相性も良いです。クリアでのインケースは必要ありませんがより強度な作業コンディションを可能にするために使用するのも良いでしょう。

Rasta Gold Crayon, 302 ラスタゴールドクレヨン
概要:エチオピアの国旗の黄色に合わせてデザインされたゴールデンイエロー。
制作のヒント:炎の外側で余熱し、急激な加熱を避けて下さい
私は最近までラスタゴールドクレヨンを1、2回しか使ったことがありませんでしたが、今ではなくてはならない色になりました。クリアでインケースしていない状態ではとても滑らかでクリーミーになり、簡単に泡を吹く傾向がありません。色がとても濃いのでラスタゴールドをスカルプト、吹き作品に使うと素晴らしい。私はほとんどの場合この色を炎の中心から外側の部分で扱います。しかしロッドを動かしている間はよりシャープで熱い炎で素早く加熱するためにトーチヘッドの近くに持ってくることができます。特に加熱している間は1箇所を過熱しすぎないように気をつけて下さい。もし細部のために部分的な加熱や溶接、完全な溶解を試みる場合でシャープホットフレームでランニングさせている時はトーチヘッドから出すようにして下さい。この色はその他の温かいクレヨンカラーだけでなく様々な不透明、透明のコバルトやブルー、そしてClover, 444 (廃盤), Green Sparkle(廃盤)と良い調和と対比をもたらします。

Yellow Crayon, 304 イエロークレヨン
概要:イエロークレヨンは鮮やかで有機的なイエローです。イエロークレヨンの基準は色相環のイエローオレンジの横のイエローに位置します。
制作のヒント:炎の外側で余熱し、急激な加熱を避けて下さい。
この色は純粋な不透明な黄色で、自然なアーストーンを持っています。暗くなく鮮やかでもなく、イエロークレヨンはちょうど良い色です。他のクレヨンカラーと同様に作業し、フレームの中間からやや外で作業するのがよいでしょう。しかし軽く部分加熱を繰り返したり素早くフレームに通すことでトーチヘッドに近づけることができます。
この色は棒引き、ケーン、ムリーニで濃さを維持します。インケースや作品の表面に置いてイエロークレヨンを吹くのも良いです。そして色の層が1ミリ以下にならない限り濃さを維持します。

Lemon Drop, 3090 レモンドロップ
概要:目をひく鮮やかな黄色で、意図的な半透明の仕上がりを得ることのできる初めてのカドニウムをベースとした色です。カドニウムカラーであるということは、このニュアンスと彩度は変化することを意味します。
制作のヒント: この色はクレヨンカラーと同じように扱って下さい。炎の外側で余熱し、急激な加熱を避けて下さい。この色を他の色に被せるとクールな結果を得られるます。鮮やかさを得るためには厚く重ねてはいけません。
レモンドロップは安定しています。見たまんまの色を得ることができる透明色で、この科学的性質のおかげで多彩な仕上がりを生みます。この色にアプローチする最も良い方法は多様な仕上がりを理解し、本来の見た目を得るためにどのようにロッドを利用するかを知ることです。クリアのうえにたった1ミリの層をコーティングするだけで淡色のイエローを得ることができるでしょう。
レモンドロップは薄い膜や熱い層にしてチューブや部分的に被せることができ、異なった見た目を生みます。最も高いレベルで明るく透明にしたいときはレモンドロップをクリアの層の間に挟み少し吹くかもしくは少し引っ張ります。クレヨンカラーやその他の不透明色で作業する時のように手際のよさが必要です。切断面の光は素晴らしくレモンドロップは高反射指数を持ち合わせています。これは光が通り、色をつかまえポップで輝くものになることを意味しています。レモンドロップはパープルレインやロゼイ、ブリリアントブルー、ヘイタレード、これに加えてその他の透明なキャンディーカラーなどの横に配置すると美しい。私はジャックポット、パパラッジ、グレープと一緒に使用するのも好きです。

Singular Passion, 380 シングラーパッション
概要:グラスアルケミーのパッションシリーズで最も低飽和率の色です。この色はイエローの範囲を維持するようにデザインされ、他の色に被せるととても素晴らしいです。簡単に扱えコントロールが容易です。
制作のヒント: 良く熱してストライキングの跡を消して下さい。 得られる効果の幅はどれだけキルン、フレームストライクキングするかに依存します。
暖色のイエローに最も近い結果となる。この上品な乳白色は私の待ち望んでいた色です。長時間作業すると暖色のイエローは明るいブルーとパープルを生み、透明な乳白色になりますが白っぽいイエローからゴールデンの色幅を維持します。私は1時間以上フレームの中で作業したシングラーパッションの表情が好きで、特に固体や中空のスカルプチャーが好みです。565度もしくはそれ以上でキルンストライクさせると色が変化します。